ターゲット捕捉設定
反射する物体が多く存在する環境、または複数のターゲットが使用されている現場では、ターゲットトラッキングを有効にし、機器が正しいターゲットにロックできるようにします。
ターゲット画面で、正しいプリズムタイプ及びモードが選択されていると、地心オフセットとプリズム定数の斜距離及び鉛直角への補正値が正しく適用されます。
以下のターゲットを使用しており、さらに検索機能を備えているTrimble VXスペーシャルステーション または Trimble S Seriesトータルステーションに接続されている場合は、ターゲット捕捉が使用できます。
Trimble Active Track 360(AT360)は反射フォイルターゲットで、アクティブトラッカターゲットとして使用されるように設計されています。チルトセンサが内蔵されており、Bluetooth搭載コントローラに接続されているときにはeBubbleに対応します。eBubbleはターゲットの水平を確認するのに使用されます。チルト角とチルト距離は観測ごとに保存されます。
AT360をお手持ちのコントローラに接続する方法についてのさらに詳しい情報は Bluetooth接続をご参照ください。
AT360に接続している場合、 Trimble Access ソフトウェアでターゲットIDを変更したときに、ターゲット画面で承認をタップするとAT360のターゲットID設定が自動的に更新されます。AT360のターゲットIDを変更し、現在のターゲットがAT360の場合、コントローラ上のターゲットIDは自動的に更新されます。
AT360のバッテリの充電が必要で、予備のバッテリがない場合、マニュアルモードを使用することができます。AT360をマニュアルモードで使用している場合には、Autolockは無効になりますので、ターゲットの機器に手動で照準を合わせてください。
Autolockを有効にし、現在のプリズムがActive Track 360の場合、トラッキングモードがマニュアルになっていたらソフトウェアが自動的にアクティブに切り替えます。
Trimble MT1000 MultiTrackターゲットの使用時に、正しいターゲットに一貫してロックし続けるには、トラッキングモードを次に設定します:
- アクティブ 反射物が多い環境やプリズムが多い現場での作業時に。
-
セミアクティブ 反射物が多い環境での作業時で、正確な高さが求められる場合に。
トラッキング・モードがセミ・アクティブに設定されている場合、ターゲットIDはプリズムをトラッキングするために使用され、標準測量の時は自動的にパッシブ・トラキングモードに切り替わります。これにより、鉛直測角精度がさらに向上します。
反射物の多い環境での作業ではない場合は、トラッキングモードをパッシブに設定します。パッシブトラッキングが使用されている場合、近隣にある反射面が測定に干渉することがありますのでご注意ください。
MultiTrackターゲットは、次のように鉛直角の許容値内で使用してください。
トラッキング・モード | 垂直範囲 |
---|---|
使用中 | 水平から±15度 |
パッシブ | 水平から±30度 |
上記の許容値外でMultiTrackターゲットを使用すると、測定の精度が下がる恐れがあります。
Trimble VX/S Series全方位プリズムやカスタムプリズムを使用している場合、 ターゲットID をチェックします:
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常時 反射物が多い環境での作業時で、正確な高さが求められる場合に。
ターゲットIDは継続してチェックされ、正しいターゲットに一貫して水平ロックを維持している確認されます。プリズムは垂直ロックを維持するために使用されます。
ターゲットIDには60秒作動モードと常時作動モードの二つの「オン」モードがあります。「ターゲットIDのチェック」が常時に設定されている場合、ポールのターゲットIDを「常時作動」に設定する必要があります。
パッシブ・トラッキングを、プリズムの鉛直固定維持に使用している場合、近隣にある反射面が鉛直トラッキングに干渉することがありますのでご注意ください。
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検索して測定反射面が多少ある環境での作業時で、検索または測定時に機器が正しいターゲットに確実にロックするようにするための追加の保証がほしい場合。
ターゲットIDは、検索が開始されたときと、測定を開始する前に再度チェックされ、機器が正しいターゲットにロックしているか確認します。もし誤ったターゲットにロックしていた場合 ソフトウェアが警告し、正しいターゲットIDの再探索を行うことができます。
測量を行う場合、ターゲットIDを慎重に機器に向ける必要があります。
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検索反射面のほとんどない環境での作業時に、万全を期して、検索時に正しいターゲットにロックしたい場合。
ターゲットIDは検索後にチェックされ、機器が正しいターゲットにロックしているか確認します。もし誤ったターゲットにロックしていた場合 ソフトウェアが警告し、正しいターゲットIDの再探索を行うことができます。
ターゲットにスナップがオンになっていて、かつ機器が自動的にターゲットを検出した場合には、機器は検索したりターゲットIDを確認したりすることはありません。
探索を行う場合、ターゲットID を慎重に機器に向ける必要があります。
- オフ 反射物の少ない環境での作業時に。
角観測では、リスト内の各ターゲットがそれぞれ異なるターゲットIDを持つようにします。その設定は、角観測が完了するまで個々のターゲットに対して保持されます。
ターゲットIDは常に慎重に機器を向ける必要があります。
トリンブル・ポールのターゲットID設定等については、御利用の機器の取扱説明書をご参照ください。
Trimble Precise Activeターゲットは常にアクティブモードで動作し、常に正しいターゲットへのロックを維持します。アクティブトラッキングをサポートしていない機器では使用することはできません。Trimble Precise Activeターゲットが現在のターゲットとして選択されていて、アクティブトラッキングをサポートしていない機器にソフトウェアを接続すると、別のターゲットを選択するように求められます。
Trimble Precise Activeターゲットは、水平から +/- 15°以内の鉛直角で使用する必要があります。鉛直角が大きい場合は、ターゲットを機器の方に傾けます。