地上座標系の設定

座標が投影レベルでなく地表レベルにある必要がある場合、地表座標系を使用します。標高の高いエリアで作業をする時に通常これを行います。

ジョブで地上座標系を設定すると、グリッド距離が平面距離と等しくなるように、座標系投影定義に地上縮尺係数が適用されます。これは、2点の座標間の距離が、それら2点間の地上での測定距離と等しいことを意味します。

  1. をタップし、ジョブを選択します。
  2. プロパティーをタップします。
  3. ジョブプロパティ画面で、座標系をタップします。
  4. 座標系の選択画面で:
    • 「ライブラリから選択」オプションを選択して、使用可能なライブラリから座標系を選択します。次へをタップします。
    • 「パラメータのキー入力」オプションを選択して、座標系パラメータをキー入力します。「次へ」 を押してから「投影」を選択します。
  5. 選択した座標系と一緒に地表座標を使用するには、「座標」フィールドで以下の1つを行います。

    • 縮尺係数をキー入力するには、「地表(キー入力縮尺係数)」を選択します。地上縮尺係数フィールドに値を入力します。

      入力する数値は、ジョブの場所の複合縮尺係数の逆数である必要があります。

      米国のNGSデータシートは、基準点の「複合係数」を報告するものです。Trimble Access地上縮尺係数は、データシートの「複合係数」の逆数です。従って:

      地上縮尺係数 = 1/複合係数;

      ただし: 複合係数 = 標高係数 x 投影縮尺係数

    • Trimble Access ソフトウェアに縮尺係数を計算させるには、「地表(計算した縮尺係数)」を選択します。
  6. 地表(計算された縮尺係数)を選択する場合、投影位置を入力します。

    ジオイドモデルや測地系グリッドなど、基礎となる座標系をまだ完全に定義していない場合は、これらのパラメータが地上縮尺係数の計算に影響する可能性があるため、続行する前に上記の手順4に戻って定義を行ってください。

    入力方法を次のように設定します:

    • ローカル座標――プロジェクト位置のローカルLLH座標を入力する場合。この入力方法を推奨します。

    • グリッド座標――プロジェクト位置の基礎的な投影グリッド座標を入力する場合。これらは、現在選択されている座標系の投影上のグリッド座標であり、必ずしもプロジェクト位置の平面座標であるとは限りません。

    または以下のうちのいずれかを行ってください:

    • ここをタップし、GNSS受信機から得られた現在の単独測位位置を入力します。単独測位位置は、グローバル基準測地系に基づいて表示されます。

      これは、グローバル座標がローカルLLH座標、特に高度に近い場合にのみ使用してください。

    • ポイントをタップし、ジョブ内または関連ファイル内からポイントを選択して、その位置の座標を使用します。選択したポイントのローカルLLHが使用され、必要に応じて、現在のジョブに現在保存されている座標系を使用してグリッドとの間で変換されます。

      ポイントソフトキーは、ジョブに位置が存在するまで使用できません。ジョブを新規作成する際は、ジョブを作成し、ジョブの基礎となる座標系の選択を完了し、ファイルをジョブにリンクするか、新しいポイントを測定してからジョブのプロパティに戻り、座標系の設定を編集する必要があります。ポイントソフトキーが使用可能になりました。

      オフセットを設定する前にオフセット平面座標としてジョブにキー入力されたポイントは、ポイントソフトキーを使用して選択してプロジェクト位置として使用しないでください。代わりに、ローカルLLHとして保存されているポイントを選択してください。

    プロジェクト高は、座標計算で地表距離を減らすために2Dポイントと一緒に使用されます。詳細については、 プロジェクト高 をご参照ください。

    これらのフィールドは地表縮尺係数を計算するために使用されます。計算された地上縮尺係数が地上縮尺係数フィールドに表示されます。

    地上縮尺係数の計算値は、複合縮尺係数の逆数です。複合縮尺係数は、プロジェクト位置高度で計算された標高係数に、現在選択されている座標系の投影を使用してプロジェクト位置で計算された投影ポイント縮尺係数を掛けた値です。プロジェクト位置で計算された地上縮尺係数を適用した結果得られる複合縮尺係数は、1になります。

    ソフトウェアは地表縮尺係数を投影に適用します。

  7. プロジェクト位置の平面座標の詳細をプロジェクト位置の平面座標グループボックスのフィールドに入力します。多くの場合、平面座標は、混乱を避けるために、基礎となる投影グリッド座標とは区別されます。

    • プロジェクト位置の平面座標を指定するには、地表北距を北距フィールドに入力し、地表東距東距フィールドに入力します。北距フィールドと東距フィールドに値を入力すると、基礎となる投影グリッド座標からのオフセットが計算され、北距オフセットフィールドと東距オフセットフィールドに表示されます。

    • または、基礎となるグリッド座標に既知のオフセットを追加して平面座標をそれらのグリッド座標と区別するには、北距オフセットフィールドと東距オフセットフィールドに値を入力します。北距東距の平面座標が計算されます。

    地上縮尺係数を伴うジョブでは、キー入力されたグリッド座標は、平面座標オフセットが考慮された平面座標として扱われます。オフセットがジョブに保存される前にグリッド座標としてジョブにキー入力されたポイントは、地上座標系がジョブに適用された後、それらのオフセットが考慮されたものとして扱われます。これらのポイントのグリッド座標値は、変化しません。

  8. 「承認」をタップします。

 

  • 地上座標系を使用して作業を行う際、報告される平面距離が、平面座標間の報告されるグリッド距離と同じでない場合があります。報告される平面距離は、楕円体上の平均標高を補正しただけの楕円体距離です。しかし、グリッド距離は、ポイントの平面座標間で計算されたものであることから、プロジェクトの位置で複合縮尺係数が「1」となる座標系を基にしたものとなります。

  • 地上座標系の縮尺係数がプロジェクト位置に基づいて計算されている場合、プロジェクト位置に変更があれば地上縮尺係数も変更され、これに基づくGNSSサイトキャリブレーションは再計算が必要になります。

  • Trimble Accessは、座標系の設定が地表からグリッドに変更された場合(またはその逆)、平面座標をグリッド座標に、またはその逆に変換しません。平面座標の設定を含む座標系が変更された場合、ジョブにキー入力されたグリッド座標は、キー入力された北距東距、および標高の数値と同じ数値のままで変化しません。