拡張現実(AR)ビューワ
拡張現実表ビューワでは、現実世界のコンテキスト内で空間データを操作することが可能になります。拡張現実表示ビューワには、コントローラーのカメラビューに、マップデータが3Dで重ねて表示されます。位置と方向の情報は、接続されたGNSS受信機から提供されます。
拡張現実(AR)ビューアを使用するには、IMUチルト補正機能付きのTrimbleGNSS 受信機を使用して測量を開始しておく必要があります。
拡張現実表示ビューワを使用して、下記を行なうことができます:
- コントローラーのカメラビューにマップデータを3Dで重ね表示して可視化。
- 正確な杭打ちの開始前のガイダンスとして使用。
- 現場、および現場に重ね表示された特徴の画像をキャプチャ。
- 重要な視覚情報を文書化し、関係者と共有。
画像を含むマップの背景は、Trimble Mapsは拡張現実ビューアには表示されません。BIMモデルやDXFファイルなど、ジョブデータとサポートされているマップファイルが表示されます。レイヤーマネージャ、制限ボックス、スナップ先ツールバー、CADツールバーなど、任意のマップツールを使用して、拡張現実ビューアに表示される任意のデータを操作できます。
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RTK測量スタイルの移動局オプションページで、チルト グループの中で、IMUチルト補正とARビューワのチェックボックスがオンになっていることを確認します。
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GNSS受信機に接続し、測量を開始します。
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拡張現実ビューワを開くには、マップツールバーのをタップします。GNSS アンテナ設定画面が表示されます。
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アンテナ高をまだ入力していない場合は、測定対象フィールドで、アンテナ高を測定する位置を選択し、アンテナ高フィールドに高さの値を入力します。
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コントローラのポールへの取り付け方法に合わせて、ARカメラ設定フィールドを設定します。Trimble Accessソフトウェアでは、この情報を使用してGNSS受信機に対するコントローラカメラレンズの位置を計算します。取り付けオプションについては、以下のARカメラ設置オプションを参照してください。
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「承認」をタップします。
拡張現実ビューアが表示され、コントローラーカメラからのカメラフィードが表示されます。
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短い距離(一般的には3メートル未満)を歩き、方向を数回変更して、IMUの位置が適切であることを確認してください。 IMUの位置が適切になっていれば、次の手順でカメラの位置合わせを行なうことができます。
IMUの位置合わせが完了すると、ステータスバーの受信機アイコンがからに変化し、ステータスラインにIMUの位置合わせ済みと表示されます。
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カメラフィードとマップデータの位置を合わせます。
カメラの位置をデータに合わせたら、ポイントを測定したり、杭打ちするポイントを選択したりすることができます。
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杭打ちする際、ARモードで見やすいように、杭打ちしているポイントの上に杭打ちARアイコンが表示されます。通常の杭打ちナビゲーションフォームも、拡張現実ビューワと一緒に表示されます。
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モデルオーバーレイを含む画面キャプチャを保存するには、コントローラのキーパッドのカメラキーを押すか、をタップします。現在の透明度の設定が画像に使用されます。画面キャプチャを保存し、自動的にメディアファイル画面を開いて画像にコメントを付けるには、カメラキーを長押しするか、を長押しします。
標準ARカメラ設置を使用するには、Trimbleコントローラの標準ポールマウントブラケットを使用する必要があります。これらは:
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TSC7:ポールマウントと調整可能なブラケットアームP/N 121349-01-1。
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TSC5:クイックリリースポールマウントと調整可能なブラケットアームP/N 121951-01-GEO。
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TDC600:ポールブラケットP/N 117057-GEO-BKT。
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TDC6: マグネットマウント付きポールクランプP/N 125522-GEO。
Trimble標準ポールブラケットを使用していない場合は、カスタムAR カメラ設置を使用します。以下の「カスタムARカメラ設定」を参照してください。
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4つの外側のねじ穴を使用して、コントローラをブラケットに取り付けます。 ブラケットは、コントローラがポールの左右どちら側にくるようにも取りつけることができます。
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コントローラと受信機のLEDパネルが正面にくるようにブラケットをポールに取りつけます。
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設定フィールドで、標準を選択します。
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マウントフィールドで、コントローラがポールの右側にくるように取りつけるか、または左側にくるように取り付けるかを選択します。
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クランプ高さフィールドで、下図に示すように、ポール先端からポールクランプの上部までの高さを入力します(1)。
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コントローラと受信機のLEDパネルが正面にくるようにブラケットをポールに取りつけます。
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横向きのポールブラケットにコントローラーを取り付けます。
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設定フィールドで、標準を選択します。
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クランプ高さフィールドで、下図に示すように、ポール先端からポールクランプの上部までの高さを入力します(1)。
カスタムAR カメラ設置は、標準Trimbleポールブラケットを使用していない場合にのみ使用します。
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コントローラと受信機のLEDパネルが正面にくるようにブラケットをポールに取りつけます。
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設定フィールドでカスタムを選択します。
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Xフィールドに、ポールの中心から、コントローラのカメラレンズの中心までの左右の距離を入力します。
正の値は、カメラレンズがポール先端の右側にあることを示し、負の値は、カメラレンズがポール先端の左側にあることを示します。
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Yフィールドに、ポールの中心から、コントローラのカメラレンズの中心までの前後の距離を入力します。
正の値は、カメラレンズがポールの中心の前方にあることを示します(つまり、ユーザから離れている)。 負の値は、カメラレンズがポールの中心の後方にあることを示します((つまり、ユーザに近づいている)。
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Zフィールドに、ポール先端からコントローラーのカメラレンズの中心までの高さを入力します。
カメラの位置合わせコントロールを使用して、カメラフィードを画面に表示されるデータに合わせます。
そのためには、物理的な世界で簡単に識別できるものと、画面上のバーチャル要素の位置を合わせる必要があります。 次の方法を使用することができます:
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現在地の物理的なポイントに位置合わせすることができるジョブ内のポイント、またはリンクされたCSVファイル内のポイント。
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物理環境の出来形モデルに位置合わせすることができるBIMモデル。
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拡張現実ビューアに追加されたバーチャルマーカー。アクセスカバーや縁石の縁など、物理的な世界の見やすいアイテムと位置合わせする。
カメラの位置合わせを開始する前に、短い距離(一般的には3メートル未満)を歩き、方向を数回変更して、IMU の位置が適切であることを確認してください。IMUの位置がきちんと調節することで、カメラの位置合わせ中に動くのを防ぐことができます。IMUの位置合わせが完了すると、ステータスバーの受信機アイコンがからに変化し、ステータスラインにIMUの位置合わせ済みと表示されます。
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カメラの位置合わせを開始するには、ツールバーのをタップします。カメラの位置合わせコントロールが表示されます。
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バーチャルマーカーを追加する必要がある場合:
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アクセスカバーや縁石の縁など、カメラフィードに表示しやすい物理的な特徴の位置にポール先端の位置をを合わせます。マーカーの追加をタップします。
バーチャルマーカーアイコンが拡張現実ビューワの中の現在地に表示されます。バーチャルマーカーの位置は、測量が終了するまでの間、ジョブに一時的に保存されます。
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後ろに下がって、拡張現実ビューワに表示されるマーカーを確認します。
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必要に応じて、1つまたは2つのバーチャルマーカーを追加します。 バーチャルマーカーを追加する場合は、前のバーチャルマーカーの位置と同じ軸上で、かつ少し離れた位置にポール先端の位置を合わせます(縁石の縁に沿って離れた位置など)。
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カメラの位置合わせポップアップのスライダを使用して、カメラフィードに表示される物理オブジェクトを画面上のデジタルデータまたはバーチャルマーカーに合わせます。
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ピッチスライダコントロールを使用すると、カメラの垂直軸(チルト)を微調整することができます。ピッチスライダを調整すると、データに対してカメラビューが上下に移動します。
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ヨースライダコントロールを使用すると、カメラの水平軸(パン)を微調整することができます。ヨースライダーを調整すると、データに対してカメラビューが左右に移動します。
粗い調整が必要な場合は、受信機とコントローラ画面のLEDパネルがユーザ側を向いていることを確認してください。向いていない場合は、ブラケットクランプを緩めてポールを少し回転させてから、ヨースライダーを使用して微調整することができます。
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ロールスライダコントロールを使用して、カメラの水平軸と垂直軸の両方を調整することができます。ロールスライダを調整すると、カメラを上下に移動したり、データに対して左右に移動したりすることができます。調整においては、ロールスライダの調整よりも、ピッチや ヨーのスライダによる調整の方が一般的です。
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縮尺スライダコントロールを使用して、拡張現実ビューワでモデルに使用される縮尺のレンダリングを微調整します。縮尺を使用するには、まず適切に位置合わせされたオブジェクトが画面中央付近にくるようにし、それから画面の端の近くにくるようにして縮尺を調整します。
カメラの位置合わせ設定を初期設定値にリセットするには、リセットソフトキーをタップします。
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長時間静止したままでいると、IMUがドリフトし始め、デジタルデータを物理的世界のオブジェクトに位置合わせすることが困難になります。 その場合は、IMUを再度位置合わせします。
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カメラの位置合わせポップアップウィンドウを閉じるには、ウィンドウの隅にある Xをタップしてください。
カメラの位置をデータに合わせたら、ポイントを測定したり、杭打ちするポイントを選択したりすることができます。
透明度スライダコントロールを使用して、拡張現実ビューワのカメラフィード、BIM モデル、およびポイントクラウドデータの透明度を制御することができます。
ポイント、ライン、円弧、ポリライン、およびフィーチャ ラベルは、透明度スライダの設定に関係なく、不透明な状態を維持します。
透明度スライダを中間点にすると、カメラフィードデータとマップデータの両方を50%の透明度で表示することができます。
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マップデータの透明度を高くするには、スライダの左側をタップするか、コントロールをタップして左にドラッグします。スライダの左端には、カメラフィードのみが表示され、マップデータは100%透明です。
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カメラフィードの透明度を高くするには、スライダの右側をタップするか、またはコントロールを右にドラッグします。スライダの右端には、マップデータのみが表示され、カメラフィードは100%透明です。