2023.00

Trimble Accessソフトウェアのバージョン2023.00は、4月2023年から利用可能です。

これらリリースノートでは、Trimble® Access™ソフトウェアの本リリースでの新しい機能や変更について説明します。または、これらのリリースノートをPDFファイルとしてダウンロードすることもできます。

主な機能:

ビルトインTrimble Mapsサポート

Trimble Access 2023.00では、Trimble Mapsのビルトインサポートが提供されます。Trimble Mapsは、Trimble Accessジョブの背景図画像を取得する方法としてシンプルで使いやすい方法を提供します。

Trimble Mapsの使用にはコンフィグレーションは不要です – コントローラをインターネットに接続するだけで、Trimble Mapsサービスはジョブの範囲の背景データを自動的に提供できます。衛星街路地形画像から選択します。

ジョブでは、定義済みの投影と座標系を使用する必要があります。 Trimble Maps 縮尺係数のみまたは投影なし/座標系なしを使用するジョブの背景画像を提供することはできません。

Trimble Mapsは、現在のTrimble Access Software Maintenance Agreementが存在するTrimble Accessコントローラ、または有効なTrimble Access利用契約を持つユーザーであれば使用することができます。

詳細については、Trimble AccessヘルプのトピックTrimbleマップを参照してください。

レイヤーマネージャは、設計ファイルへのリンクを改善します

レイヤーマネージャ追加ボタンを使用して、Trimble Connectから、またはUSBドライブから、または既存フォルダから、一度に一つ以上の設計ファイルを簡単に関連付けることができます。

  • クラウドプロジェクトの場合、レイヤーマネージャから直接、Trimble Connectからのファイルを簡単に選択してダウンロードできます。

  • コントローラに挿入されたUSBドライブの場合、USBドライブ上のファイルがファイルブラウザに表示されるので、これを選択してコントローラのプロジェクトフォルダに自動的にコピーできます。

  • Windowsコントローラに挿入されたSDメモリカードを使用する際は、メモリカード上のファイルを現在のファイル保存場所から選択して使用できます。

Androidデバイスでは、SD メモリーカードはUSB ドライブと同様に扱われ、メモリーカードから選択されたファイルはコントローラのプロジェクトフォルダにコピーされます。

フォルダを参照する際、お気に入りのフォルダをピン留めして素早くナビゲーションを行えるようになりました。

レイヤーマネージャに戻った際に、ジョブに関連付けられたマップファイルがマップに表示されるようになりました。ジョブに関連付けられたポイントファイルは、レイヤーマネージャに戻った際、常に表示され、選択可能です。必要に応じて、ファイルとレイヤーの表示の有無や選択の可否を変更できます。

既にレイヤーマネージャでジョブに関連付けられているファイルを更新するには、新しいファイルが、必ず同じ名前の古いファイルを置き換えることを確認してください。これを行うには、レイヤーマネージャで自動更新が有効になっていることを確認し、追加をタップして選択を解除し、ファイルを再度選択します。

サイズの大きいデータセットで作業を行うためのマップツール

マップ内での選択とパン

マップツールバーの選択ボタンとパンボタンが統合され、パンボタンをタップしてパンモードに入ることなく、マップ内で一つのポイントを選択してパンすることができるようになりました。

マップ内でパンするには、マップツールバーで選択してパンするが選択されていることを確認し、マップをタップアンドドラッグします。または、画面に2本の指を置き、目的の方向にスライドしてビューを移動します。矢印キーのあるコントローラを使用している場合は、矢印キーを使用してパンすることができます。

詳細については、Trimble Accessヘルプのトピックマップを参照してください。

複数マップ項目の長方形またはポリゴン選択のための複数選択ボタン

Trimble Access 2023.00では、マップツールバーに新しいボタンが追加され、長方形選択と新しいポリゴン選択間で切り替わります。これらの選択ツールを使用して、ポイントとライン、スキャンポイントクラウドの一部など、操作するマップ内の複数項目を選択します。

  • 長方形の選択をタップし、選択したい項目を取り囲むようにしてボックスをドラッグします。

  • ポリゴン選択 をタップし、マップ内をタップして、選択したい項目を取り囲むようにしてポリゴン形状の作成を開始します。マップ内を必要な回数タップして、ポリゴンにノードを追加します。ノードを追加し終わったら、をタップしてポリゴンを閉じます。ポリゴン形状がマップから消え、ポリゴンの内側にある項目(その一部分でもポリゴンの内側にあるものを含む)が青色で表示され、選択されていることが分かります。

  • 長方形選択モードとポリゴン選択モードの切り替えを変更するには、ボタンをタップして選択し(ボタンが反転表示されます)、もう一度タップしてモードを変更します。

詳細については、Trimble Accessヘルプのトピックマップ内の項目の選択を参照してください。

BIMモデルで一部の項目のみを表示する

新しいBIMツールバーには、最も関心のあるBIMモデル内の項目を分離するためのツールが用意されています。

マップ内のBIMモデルから項目を選択し、非表示をタップして選択中の項目を非表示にします。または、一部のみ表示をタップして、選択中の項目以外のすべてを非表示にします。

詳細については、Trimble AccessヘルプのトピックBIMモデル内の一部項目のみを表示するを参照してください。

マップデータの透明度

新しい透明度フォームでは、マップ内のBIMモデルのほか、Trimble Maps、WMSからのデータレイヤー、背景画像といったその他のマップ背景に対して、個別に透明度を調節することができます。透明度を上げると、ジョブやその他の関連ファイル内の特徴との対比をより明確にすることが可能です。

透明度フォームを開くには、をタップして透明度選択します。

詳細については、Trimble Accessヘルプのトピックマップデータの透明度を参照してください。

表面点検の透明性

スキャン点検から紛らわしいアーティファクトを除去するには、表面点検カラースケールを設定する際に、表示したくないスキャンポイントに対して透明を選択することができるようになりました。たとえば、対象範囲に入っていないスキャンポイントの色を透明に設定して、関心のあるポイントのみが色分けされてマップに表示されるようにします。

詳細については、Trimble Accessヘルプのトピック表面点検を参照してください。

その他の新機能と機能強化

特徴コード付きシンボルをDXF ファイルとしてエクスポートする

特徴コード付きシンボルをTrimble AccessからDXFにエクスポートできるようになりました。

エクスポート画面のポイントとラインフィールドで、特徴ライブラリシンボルを選択すると、ジョブに使用される特徴ライブラリ内で定義されたシンボルを使用して、ポイント、ライン、円弧、ポリライン、およびポリゴンが表示されます。または、方法シンボルを示す形でポイントとラインをエクスポートするか、単純なドットとラインをエクスポートするかを選ぶことができます。

詳細については、Trimble Accessヘルプのトピックジョブからデータをエクスポートするにはを参照してください。

設定可能な区切り文字を使用してのCSVのインポート

カンマ区切り(*.CSV, *.TXT)ファイル形式を使用してCSVファイルをインポートする際、ファイル内のデータをフィールドごとに分割するフィールド区切り文字を選択することができるようになりました。区切り文字のオプションには、カンマ、セミコロン、コロン、スペース、およびタブが含まれます。

Androidコントローラでの画像のジオタギング

Androidコントローラ上でTrimble Accessを実行する際、画像にジオタグを付けることができるようになりました。旧バージョンでは、ジオタギングはWindowsコントローラでのみサポートされていました。ジオタギングは、画像がキャプチャされた場所のGPS座標や、画像がキャプチャされた時刻を示すタイムスタンプのほか、画像の説明やユーザ名を含んだポイントIDといったその他の関連情報などの情報を、ファイルのプロパティに追加するプロセスです。

詳細については、Trimble Accessヘルプのトピック画像にジオタグを付けるにはを参照してください。

測点杭打ちの機能強化

Trimble Access 2023.00には、測点の杭打ちに関する以下の機能強化が含まれています。詳細については、Trimble Accessヘルプのトピック杭打ち可能な測点を参照してください。

ライン、円弧、ポリラインの測点選択と設定

ライン、円弧、またはポリライン上の測点を杭打ちする際、測点の選択画面を使用して、杭打ちする測点を選択し、測点間隔の設定を定義できるようになりました。次のことを行うことが可能です:

  • 測点間隔を定義します。

  • 測点間隔の増加に使用する方法を選択します。

    • 0基準式は、ステーション間隔の倍数であるステーション値を取る方法で、初期設定ではこの方式が設定されています。

    • 比例法では、ステーション開始値に対してステーション値は比例します。

  • 新しい自動増加を有効にする設定を使用すると、次(または一つ前)の測点の選択を自動化できます。

杭打ち中の測点の自動増加

ライン、円弧、ポリライン、または線形上の測点を杭打ちする際、新しい自動増加設定を使用すると、次の(または一つ前の)測点の選択を自動化して、より合理化された杭打ちワークフローを実現できます。

自動増加を有効にするには、杭打ち方法を選択し、杭打ち画面の測点フィールドの横のをタップして測点の選択画面を開き、自動増加フィールドでSta+またはSta-を選択します。ナビゲーション画面で必要な測点を手動で選択できるようにするには、自動増加フィールドでいいえを選択します。

IFC ファイル内の線形の測点間隔設定の共有

線形上の測点を杭打ちする際、測点の選択画面で構成された測点間隔の設定が線形ファイルに書き込まれ、その結果、ファイルが他の測量作業員と共有されている場合も同じ設定が使用されます。

Trimble Accessでは、IFC ファイルに書き込むことができないため、ファイルがIFCファイルの場合、Trimble Accessのバージョン2023.00以降では、測点の選択画面で構成された測点間隔の設定がTrimble追加プロパティ(TAP)ファイルに書き込まれます。TAPファイルは、同一名のIFCファイルと同じフォルダに保存されます。他の測量作業者がIFCファイルを使用している場合は、.ifcファイルと共に.tapファイルを共有することで、すべての測量作業者が同じ測点間隔設定を使用するよう徹底します。

開始・終了測点の略記の共通化

Trimble Accessでは、Sでライン、ポリライン、円弧、線形、道路、トンネルの開始測点を示し、Eで終了測点を示すようになりました。旧バージョンでは、開始測点と終了測点を示すのに使用される略語が特徴タイプごとに異なっていました。

ウェブマップサービス(WMS)およびウェブ特徴サービス(WFS)の機能強化

Trimble Access バージョン2023.00には、ウェブマップおよびウェブ特徴サービス(WMS/WFS)に関する次の機能強化が含まれています。

  • WMSとWFSで、同じ拡張サインインオプションが提供されるようになりました。サインイン方法を選択し、サービスを使用するのに必要な認証情報やその他の情報を追加できるようになりました。以前は、WFS のサインイン詳細を設定し、SiteVision Managerを使用してファイルに保存する必要がありました。

    ログイン認証情報をパラメータとして含むWMS URLを使用している場合は、ログイン認証情報をURL の一部として保持し、ログイン方法フィールドでなしを選択できます。ただし、URLの一部を成すログイン認証情報は暗号化されません。ログイン認証情報を暗号化するには、URLからログインパラメータを削除し、ログイン方法フィールドでHttp認証を選択し、ユーザ名とパスワードを入力します。ただし、URLの一部を成すサインイン認証情報が暗号化されることはありません。サーバのセットアップでサポートされている場合に認証情報を暗号化できるようにするには、URLからサインインパラメータを削除し、サインイン方法フィールドでHTTP認証を選択してから、ユーザ名パスワードを入力することをお勧めします。

  • WFSの使用時に座標系フィールドからEPSGコードを選択することができるようになりました。さらに、WMSとWFSの両方に対し、ソフトウェアがジョブの座標系を使用し、サービスによって提供されるコードのリストから、使用すべき最適なEPSGコードを決定するようになりました。

  • WMSと同様に、WFSは、ユーザが入力したパラメータをURLに保持し、サービスにパスするようになりました。これにより、必要に応じてバージョン番号などのパラメータを入力できます。

  • WMSおよびWFS データの処理が改善され、EPSGコードに基づいてのグローバル/ローカル座標またはグリッド座標の読み取りがサポートされました。

  • 同じURLでWMSとWFSの両方を提供するサーバのサポートを改善するには、サービスタイプフィールドからウェブ特徴サービス(WFS)またはウェブマップサービス(WMS)を選択しなければならなくなりました。以前は、Trimble Accessがサービスタイプを自動的に検出しようと試みていました。

詳細については、Trimble Accessヘルプのトピックウェブマップおよびウェブ特徴サービス(WMSまたはWFS)を管理するにはを参照してください。

CAD ツールバーでの結合なし

CAD ツールバーの結合なしボタンに新しいアイコンが追加されました。これにより、結合なし機能を使用すると、コードが同じでも一つ前のポイントまたは次のポイントに結合されていない独立ポイントを測定できることが、視覚的に分かりやすくなりました。

詳細については、Trimble Accessヘルプ測定コードの制御コードを使用して特徴を作成するにはを参照してください。

後視確認の自動復帰

一般測量中に後視を確認する際、機器が自動的に後視に向かって回転した場合、または回転をタップして機器を後視に向けた場合、EscをタップしてBSの確認画面を終了すると、機器は自動的に一つ前のHA/VAに戻ります。

Vivax Metrotech vLoc3-Proの地下ユーティリティロケータのサポート

Trimble Access 2022.10では、Radio Detection RD8100ケーブルおよびパイプロケータのサポートが導入されました。Trimble Access 2023.00では、ユーティリティロケータのもう一つの一般的なモデルであるVivax Metrotech vLoc3-Pro受信機のサポートを追加しました。

vLoc3-ProにTrimble Accessを接続し、ケーブルやパイプなどの地下資産の位置を測定します。

Trimble Accessでは、Bluetoothを使用してvLoc3-Pro受信機に接続するため、vLoc3-ProにvLoc3 Series Bluetooth Moduleが取り付けられている必要があります。

vLoc3.uldファイルは、C:\ProgramData\Trimble\Trimble Data\System Filesソフトウェアのインストール時にTrimble Accessフォルダに保存されます。ユーティリティ位置定義(ULD)ファイルを FXLファイルとともに使用して、ユーティリティロケータを使用してポイントを測定するジョブを設定します。

FXL ファイルを使用するジョブを作成し、測量スタイルで無線ロケータ設定を定義したら、無線ロケータからの深さ情報を記録する属性で構成されたコードを使用して、無線ロケータに接続し、ポイントを測定できます。

詳細については、Trimble Accessヘルプのトピックユーティリティロケータを参照してください。

プロジェクト最新位置情報と平面座標

平面座標系を設定するソフトウェア画面が改善され、プロジェクトの最新位置情報の平面座標をキー入力できるようになりました。これにより、プロジェクト最新位置情報の基礎となる投影グリッド座標までのオフセットが自動的に計算して表示されます。または、オフセットをキー入力すると(Trimble Accessの旧バージョンでは必要な操作でした)、その結果生成されるプロジェクト最新位置情報の平面座標が計算されて表示されます。

詳細については、Trimble Accessヘルプのトピック平面座標系を設定するにはを参照してください。

GNSS 信号の捕捉

  • 新しいGNSS測量スタイルで、BeiDouの捕捉が初期設定で有効になりました。バージョン6.00より前のファームウェアを使用したGNSS測量には、GPSまたはBeiDou観測値が含まれている必要があります。一方を無効にすると、もう一方の衛星群の捕捉が自動的に有効になります。

  • 基準局と移動局の両方の受信機でRTKのIRNSS/NavIC信号がサポートされる状況でのリアルタイムキネマティック測量で、NavIC信号の捕捉を有効にすることができるようになりました。

インターネットデータリンクのTLS暗号化

GNSS RTK測量用のインターネットデータリンクで、セキュリティで保護されたサーバ接続のためのトランスポート層セキュリティ(TLS)インターネットデータ暗号化の使用がサポートされるようになりました。GNSS連絡先の接続タブにあるTLS 暗号化の使用スイッチを使用すると、この設定が有効になります。Trimble AccessはTLSバージョン1.2以降をサポートします。

12daポイント名

Trimble Accessは、12daファイル内のポイントの名前レコードを読み取ることができるようになりました。名前がコードフィールドに表示されます。

ファイル命名の改善

ファイル命名において、以下の改善を行いました:

  • 国際文字は、WindowsまたはAndroidでTrimble Accessを実行している場合のファイル名でサポートされるようになりました。以前は、アクセント記号やキリル記号を使用した文字はAndroidでのみサポートされていました。

  • 完全なファイルパス(ファイル名とフォルダ名を含む)は、250文字に制限されなくなりました。ただし、Windowsエクスプローラーなどの他のソフトウェアではファイルパスの文字数制限があるため、250文字を超える場合はご注意ください。

パフォーマンスの改善

  • 自動更新が有効になっている場合、レイヤーマネージャでBIMファイルまたはレイヤーの表示設定や選択の可否を変更する際のマップ更新の遅延が軽減されています。

  • 設定/言語画面からTrimbleキーボードの使用設定を削除しました。画面上のTrimbleキーボードは、コントローラのオペレーティングシステムの種類や、コントローラがタブレットモードで動作しているかどうかにかかわらず、ソフトウェアのフィールドにデータを入力する必要がある場合に常に自動的に表示されるようになりました。

  • スライダコントロールの近くで画面をタップすると、ソフトウェアはスライダの左端または右端の画面タップに反応しなくなり、スライダコントロールまたはスライダコントロールラベルの画面タップにのみ反応するようになりました。

座標系データベース更新

Trimble Accessと共にインストールされるTrimble座標系データベースには、次の拡張機能が含まれています:

  • ウルグアイにSIRGAS-ROU98座標系とゾーンを追加しました。

  • カリフォルニアにカリフォルニア空間参照系(CSRS)の旧リアライゼーションを追加しました。

  • グアムに座標系ゾーンを追加しました。

  • オーストリアに次の座標系を追加しました: EPSG 31257、31258、31259。

  • エクアドルにSIRGAS-Ecuador座標系のサポートが追加されました。

  • キネマティック座標系IGS20およびRTX20(ITRF 2020と同じと見なされます)を追加しました。

Trimble Centerpoint RTX™補正サービスを使用して測定された位置は、常に受信機で、測定エポックでのITRF 2020として計算されるようになりました。Trimble Accessとともにインストールされた時間依存変換データベースは、測定エポックのITRF 2020とグローバル座標系の間のRTX位置を変換するようになりました。

新たなハードウェアのサポート

Trimble SX12 Wi‑Fi HaLowのサポート

Trimble Accessのバージョン2023.00では、米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドで利用可能なWi-Fi HaLow™を搭載したTrimble SX12スキャニングトータルステーションのサポートが導入されています。Wi-Fi HaLowは、標準のWi-Fi™技術よりも長い距離でポイントクラウド、画像、動画などの大量のデータを転送する際に信頼性が高く使いやすい方法を提供します。

EM130 Wi‑Fi HaLowモジュールが取り付けられたTrimbleコントローラ上でTrimble Accessのバージョン2023.00を実行する際は、接続画面のWi‑FiタブからWi‑Fi HaLowを使用してTrimble SX12スキャニングトータルステーションに接続することができます。

詳細については、Trimble AccessヘルプのトピックWi-Fi接続を参照してください。

Trimble SX12パスワードのサポート

ファームウェアS2.8.x以降がインストールされているTrimble SX12スキャニングトータルステーションとのWi-FiまたはWi-Fi HaLow接続には、セキュリティ保護を強化するための機器パスワードが必要です。

Trimble Accessのバージョン2023.00では、SX12の機器パスワードの設定がサポートされています。

機器のパスワードを入力すると、Trimble Accessソフトウェアは接続先となる各機器のパスワードを保存し、記憶します。 機器に保存されているパスワードが、コントローラに保存されているその機器のパスワードと一致する限り、パスワードを再入力しなくても機器に再接続できます。

詳細については、Trimble Accessヘルプのトピック機器パスワードを参照してください。

Trimble EM940 EMPOWER RTK Radioモジュール

Trimble Accessバージョン2023.00では、Trimble EM940 EMPOWER RTK Radioモジュールのサポートが導入されました。これにより、無線機を内蔵していない、または必要な周波数帯域に未対応の無線機を搭載したTrimbleGNSS受信機を使用する際、450 MHzおよび900 MHz周波数帯域でGNSS 補正を受信することができます。

EMPOWER RTK Radioモジュールは、TrimbleTSC7TSC5コントローラなどのEMPOWERモジュールベイを搭載した全ての対応コントローラに取り付け可能です。

詳細については、Trimble Accessヘルプのトピック移動局無線データリンクを設定するにはを参照してください。

Trimble Installation Managerの最新情報

以前のバージョンのTrimble Accessを使用して作成されたジョブ(.job)ファイルは、Trimble Accessの最新バージョンで開くと自動的にアップグレードされるため、Trimble Installation Managerでは、バージョンアップグレードプロセスの一環としてジョブファイルがアップグレードされなくなりました。

Trimble Installation Managerを使用してファイルをアップグレードするプロセスでは、変換する前に元のファイルのコピーが作成されます。その結果、Trimble Installation Managerはジョブファイルをアップグレードしなくなったため、Trimble Accessの新しいバージョンのインストールが高速になり、必要なディスク容量が少なくなりました。ただし、元のジョブファイルのバックアップはされません。旧バージョンのTrimble Accessで使用できる元のファイルのコピーを保持するには、Trimble Accessの最新バージョンのジョブファイルを開く前に、ご自身でバックアップコピーを作成する必要があります。

詳しくは、Trimble Access ヘルプTrimble Accessのインストールを参照してください。

解決された問題

  • 同期スケジューラダイアログが非表示: サインイン時またはフォーム間を移動するときに、ローカルプロジェクトをクラウドにアップロードダイアログが他のフォームの背後に隠れることがあり、ソフトウェアがデータの自動アップロードを停止する問題を修正しました。

  • 背景画像ワールドファイル: プロジェクトをクラウドに同期した際に、背景画像用のワールドファイル(.jpgw、.pgw、.pngwなど)がコントローラから削除されることがある不具合を修正しました。

  • 画像の名前付け: 次のような画像の名前付けに関するいくつかの問題を修正しました。

    • リンク先フィールドがなしに設定されている場合、メディアファイル画面が開いている場合でも、画像ファイルの名前が変更されるようになりました。

    • リンク先フィールドを次のポイントに設定すると、同じ名前の画像が既に存在する場合のみ、画像ファイル名の末尾に自動的に増分番号が追加されるようになりました。

    • 次のポイントにリンクするためのプレースホルダ要素(NextPoint、NextCodeなど)が、現在選択されている言語で表示されるようになりました。

  • テンプレートからの追加設定: ジョブを新規作成する際、選択したテンプレートから追加設定が新規ジョブにコピーされない問題を修正しました。

  • CSVのインポート: 測量計算設定画面で高度な測地チェックボックスを有効にしてCSVファイルをインポートする場合、座標タイプフィールドから別のオプションを選択すると、インポート画面の座標フィールドの名前が更新されるようになりました。

  • ジョブのインポート時にTrimble Business Centerに表示されるエラー: GNSSデータを含んだジョブをTrimble Business Centerにインポートする際、「パラメータは無効なパラメータ名です: 秒」というメッセージを表示させることがあるエラーを修正しました。

  • UTCへの時間値: Windowsコントローラ上のJXLファイルに書き込まれる値と一致するように、Androidコントローラ上のJXLファイルに書き込まれるHoursToUTC値の符号を変更しました。HoursToUTC = UTC - 現地時間。

  • DXFエクスポート: DXFにエクスポートする際の以下の不具合を修正しました。

    • 属性名が属性値だけでなく、各ポイントや特徴にも含まれていました。今後は、属性値のみがエクスポートされます。

    • 特徴コードごとに、テキスト属性ごとの個別のレイヤーが作成されるようになりました。以前は、属性テキストは常に各コードのレイヤー0に書き込まれていました。

  • 特徴シンボル: 特徴ライブラリファイル(FXL)で定義された特徴シンボルが描画される際に発生していた下記の問題を修正しました:

    • 属性フィールドの値によって定義された特徴シンボルが、選択中の属性値のシンボルではなく、すべての属性値のシンボルを表示していた。

    • DXFにエクスポートする際、属性テキストが常に、各属性のレイヤーではなくレイヤー0に書き込まれていた。

    • 半円を含む特徴シンボルが、Trimble Accessで正しく描画されていませんでした。

  • レイヤーマネージャの表示設定: 自動更新が有効になっていて、元の表示設定を選択する前に特徴タブでファイルまたはレイヤーの3つの表示設定を切り替えた場合、承諾をタップしたときにその設定が無視される問題を修正しました。

  • IFC面の表示: チューブ状のオブジェクトが時折、正しく表示されない問題を解決しました。

  • BIMオブジェクトの選択: 面の選択モードオブジェクト全体に設定されているものの、一つの接眼面のみが選択され、オブジェクト全体が正しく選択されていない一部のBIMモデルで発生していた問題を解決しました。

  • WFS レイヤーの色: Trimble Accessが開いている間、WFS レイヤーが統一された色で表示されるようになりました。以前は、レイヤーマネージャでレイヤー表示を変更するか、ジョブを再度開くと、WFSレイヤーに使用される表示色が変更されていました。

  • WMS画像: WMSサービスに接続する際、サービスが画像コンテンツヘッダの一部として文字セットフィールドを返すと、背景画像の読み込みに失敗する不具合を修正しました。

  • 目標高: 機器が捕捉モードになっている時に、時折、地形の測定フォームに目標高フィールドが存在しなかった不具合を修正しました。

  • 測定コード: 測定コードにおいて、マルチコードボタンが有効になっているときにコードフィールドの内容全体が選択されることがあり、また、ファンクションキーで測定フォームを切り替える際にコードフィールドの末尾にカーソルが置かれることがある不具合を修正しました。

  • IFC属性を伴うポリラインの杭打ち: IFCファイルから作成されたポリラインに保存された属性は、ポリラインの杭打ち時に記録されたポイントとともに保存されるようになりました。

  • DTMまでの杭打ち: DTMまでの垂直距離デルタを伴うDTMに対して相対的に杭打ちする際、ジョブのレビューの時に、明らかに間違っているデルタ値が表示されなくなりました。これは、測定された位置がDTMから遠く離れている場合にのみ問題となっていました。

  • マップ内の杭打ち済みアイテムの再選択: 新しい杭打ちポイントが以前に削除された杭打ちポイントの名前を使用しているライン、円弧、またはポリラインを杭打ちした場合、アイテムを保存した後、選択を解除した後、マップ内のアイテムをすぐに再選択できない問題を修正しました。

  • 長方形制御コード: 3点の長方形を測定した後、後続のポイントは作成された長方形に結合されなくなりました。

  • 円弧の表示の改善: 平面線形で定義された円弧が真の円弧として描画されるようになりました。旧バージョンでは、一連の短い直線として描かれていました。これは表示上の問題であり、杭打ちには影響していませんでした。

  • 0ゴン値: 0ゴンの角度値が400ゴンと表示されることがある問題を修正しました。これらについては、全て0ゴンと表示されるようになりました。

  • NTRIP v2.0サーバ: NTRIPヘッダのContent-Typeフィールドでサーバがソーステーブルであることを明確にしていない場合、Trimble AccessがNTRIP v2.0サーバからのソーステーブルを表示しない不具合と、マウントポイントストリーム要求に対する応答でサーバがContent-Typeフィールドを提供しない場合にマウントポイントの補正データを使用しない不具合を修正しました。

  • SXカメラビュー:Trimble SX10またはSX12スキャニングトータルステーションを使用する際に、ソフトウェアでカメラビューを切り替えたときに、間違ったカメラからのビューが一時的に表示されることがある問題を修正しました。

  • SX Wi-Fiパスワードプロンプト: Trimble SX10またはSX12スキャニングトータルステーションを使用の際、長距離無線接続からWi-Fi接続に切り替えた場合に、時折、Trimble Accessソフトウェアにパスワードの入力を促すプロンプトが表示されることがある問題を修正しました。

  • 後方交会法: 後方交会法中に、後視測定が行われる前にキーインされたコードが、後視ポイントを測定するときに使用されない不具合を修正しました。

  • ISO対回レポート: ISO対回レポートで、平均化された観測値が360度と0度の両側にある場合に、すべてのセットの平均列に誤った値が含まれることがある問題を修正しました。

  • 統合測量: GNSS と一般測量の間で自動切り替えが行われるようにファンクションキーを設定した際、該当するFnキーを押すと、GNSS と一般測量の間で確実に切り替わるようになりました。

  • 統合測量後方交会法ポイント: Trimble Accessバージョン2022.10リリースノートに記録されている修正が未完でした。統合測量で後方交会法を行う際、ジョブ内にまだ存在しないポイントまでの観測を測定しようとすると、ソフトウェアがGNSS 測定画面に切り替わった際に、従来のポイントに入力した名前を保持せず、一連のGNSS ポイントの次のポイント名に変更する不具合を修正しました。

  • 日本語で実行時のソフトウェア構成: 日本語で初めてTrimble Accessをインストールする場合は、メートル法テンプレートのみが作成されます。日本語でTrimble Accessを実行すると、日本で適用可能な単位と座標系のみが表示されるようになりました。

  • アプリケーションエラー:ソフトウェアを使用したり閉じたりする際にアプリケーションエラーを時折発生させる幾つかの問題を修正しました。とりわけ:

    • 同期スケジューラを使用して、大規模なプロジェクトをクラウドに自動アップロードして同期させる際に、Trimble Accessが応答しなくなることがありました。

    • 測点間隔がラインの長さに対して短すぎる箇所で、ライン、円弧、またはポリラインをキー入力する場合。

    • ポリラインからのサイドスロープ杭打ち方法を使用してポリラインを杭打ちする際、一つまたは複数のフィールドの値がヌルの場合。

    • 杭打ち中、ソフトウェアはアプリケーションエラー「HOOPSエラー:要求されたシェルに使用できない値があります」と表示し、シャットダウンすることがありました。

    • 特徴コードのシンボルが短い円弧の繰り返しで構成されているラインに特徴コードを割り当てる場合。

    • DWG ファイル内の重複頂点で閉合ポリラインをオフセットする際。

    • Trimble SX10またはSX12スキャニングトータルステーションに接続した際、時折、ワイヤレス設定の更新中にエラーが発生したことがソフトウェアに表示され、Wi-Fiチャンネルを変更しようとすると機器設定画面が閉じてしまうことがありました。

    • Trimble SX10またはSX12スキャニングトータルステーションに接続すると、一時停止した後、ソフトウェアが予期せず終了し、Trimble Accessが開いている状態でビデオ画面が開いているときにコントローラを再開することがありました。

    • 時折、TCU5に接続しているTrimble S Seriesトータルステーションコントローラで実行されているときに、ソフトウェアがシャットダウン時にロックされることがありました。

    • Spectra Geospatial SP80受信機のWi-Fi設定を構成しようとした際、ソフトウェアに時折、アプリケーションエラーが表示されることがありました。

    • RTK/RTXオフセットを計算し、ポイントIDを入力する代わりにリストからポイントの1つを選択する場合。

    • 放送RTCM座標系を伴うジョブで杭打ちポリラインを使用する際。

    • TCU5コントローラでTrimble Accessを実行するときに、TWD97座標系を選択する場合。

    • Land Seismicなどの、あまり一般的でないTrimble Accessアプリを使用する際:
      • ジョブを開く前に、RTX補正位置を生成していた受信機に接続する場合。
      • アプリが、カスタム杭打ちフィールドでライブ情報を報告するエンティティを杭打ちする場合。